安全安心な食への取り組み

但馬の環境

但馬地域の主要農産物

但馬地方とコウノトリ

平成17年9月24日、兵庫県豊岡市で秋篠宮同妃両殿下の御臨席を賜り、コウノトリ野生復帰のための放鳥式典が行われ、 人工飼育された百数十羽の中から選ばれた5羽が次々と放鳥されました。放鳥が行われた豊岡市は兵庫県北部の但馬地方に位置し、 野生コウノトリが最後まで生存していた場所であり、コウノトリの人工飼育・繁殖に取り組み、野生復帰という夢の実現を目指す場所でもあります。

最後のコウノトリが死に絶え絶滅へと至った直接の理由は、ヒナが12年間1羽も生まれなかったためでした。 当時、水田に多量に散布されていた農薬が関係し、オスの精子形成能力を衰えさせ無精卵となったためではとみられています。 放鳥されたコウノトリがまた同じ危機にさらされないためにも、コウノトリが舞う広い範囲の田畑で農薬の散布を極力さける必要があります。

さいわい、但馬地方は兵庫県認証の「ひょうご安心ブランド」や豊岡市認証の「コウノトリの舞」といった農薬や化学肥料の使用に 厳しい基準をもつ農産物ブランドがあり、その取り組みに非常に熱心な地域でもあります。 これらの農産物は食する人間に安全を提供するだけでなく、周りの環境の安全にも貢献しています。 但馬地方はコウノトリとの共生に取り組むことで、人の生活のあり方、食のあり方を考え、よりよい未来を目指しています。

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